over the kesennuma line



海の地に暮らす家族は、わたしの帰省を頑なに拒み、
その意図は容易に汲み取れた。

故郷は、被災が甚大な地として名があげられた。


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震災後、
初めての帰郷は、地元の避難所への炊き出し。
もともとは地域の集会所を避難所とした、その建物は、傾斜が急な坂を
のぼったところにあり、坂のふもとの暮らしは軒並、津波に飲み込まれ
ていた。
料理人。酒屋さん。床屋さん・・
さまざまな職種の方々と接する、その避難所のふもとは、商店が連なる
海の街の窓口。

「復興商店街」の構想を聞いたのは、昨年の夏の最中だっただろうか。
秋のopenを目指した商店街は、工事予定や都市計画の遅れ・変更等に
より、じりじりとopen日が後退。
話を交わす中に、こぼれるやるせなさや焦燥感を、たびたび目の前にする。
商店街openの過程は、NHKのドキュメンタリー番組やネット上のニュース
でも何度か取り上げられ、画面の向こう、顔を知りえる方々の辿った時間、
降り注ぐ困難、抱く想いを改めて見知る。

待望の商店街openは、クリスマスの日。
オープニングイベントには、起点である炊き出しを導いてくれた、山形の
ネットワーク農縁さん、wasanbonでキャンドルリンク 3.11を行っていただき、
商店街でもワークショップを開催された、ハチ蜜の森キャンドルさん、
ダンボール家具や本等を提供された、同郷のhouse publishing さんの姿が。


去年の同じ季節を振り返ると、
津波の傷跡が残ったままの商店街着工予定地、周りには、被災から時間を
止めたままの数々の建物、点らない信号などが脳裏に浮かぶ。

1年が巡り、わたしのもとに届けられた荷の中には、ご当地・海の子ホヤ
ぼーやと商店街の名が刻まれたクッキー。
商店街のみで販売されていたこのクッキーを、wasanbonでもご紹介させて
いただけることとなりました。

手元に、にこやかなホヤぼーやと商店街の名を見つめながら、
震災を乗り越えてきた道すじ、添えられた数多くのあたたかな力に思いを
馳せて、感慨が深しい。


炊き出しの日から、帰省の度に脚を運ぶうち、
家族よりも先に 「ただいま」と「おかえり」を交わす。

そのいとおしい場所は、復興商店街・南町紫市場 といいます。


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2012.09.21 | | おしらせ

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探索してます。

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